会社員・自営業・主婦の休業損害
休業損害の請求について
自営業の方の休業損害請求は簡単ではありません
交通事故によって負った怪我・症状のために、仕事ができなくなって得ることができなかった収入のことを「休業損害」と言います。会社員の場合、お勤めの会社に「休業損害証明書」を作成してもらい、保険会社へ提出すれば休業損害を請求することができます。また主婦(主夫)の方も比較的請求しやすく、最低賃金×8時間を基準に休業損害を受け取ることが可能です。
問題なのは自営業の方で、会社員、主婦(主夫)の方と比べて、適正な休業損害を請求するのは簡単ではないと言えます。
自営業の方の休業損害請求が難しい理由
通常、保険会社は休業損害証明書を基に休業損害額を把握し支払いを行います。ですが自営業の方の場合、収入の日額や休業日数を証明することが難しため、最低限の補償しか受けられないということが起こり得ます。
また「売上ではなく所得金額が休業損害の対象となる」という点も厄介で、大抵の方は節税されていますので、額面通りの所得金額から休業損害を算出されると、納得いく補償が受けられないことがあります。
さらには「数字に表れない損害」というものがあり、弁護士を例にとってお話ししますと、日中は病院へ行って治療を受け、普段の業務は夜間に行ったとします。この時、夜間に業務を移行させることで顧客獲得の機会が失われてしまいますので、それによって損害を受けているという風に言うことができます。ですが、その損害は数字には表れません。それをどこまで請求するか、そして保険会社とどのように請求するかは大変難しい問題となります。
普段のお仕事内容をよく把握してサポートします
自営業の方の休業損害をどのように算出するかはとても難しい問題で、どの基準を使い、どの程度まで請求するか適切に見極める必要があります。こうしたことをご本人だけで行うのは大変な作業です。
会社員や主婦(主夫)の方もそうですが、自営業の方は特に弁護士のサポートを受けられて、休業損害の請求をされることをおすすめします。当事務所へご相談いただければ、その方の普段のお仕事内容や働き方などを詳しく確認したうえで、きめ細やかにサポートいたします。
無理せずお体を治すことが一番です
自営業の方の中には、やむ得ぬ事情から事故後も無理をしてお仕事を続けようとされる方がおられます。ですが、そうするときちんと病院へ通院できなくなり、後遺障害が認めてもらえないということが起こったり、収入が上がっているため休業損害が受け取れなかったりするなど、かえって損してしまう場合があります。
そうせざるを得ない事情から、お仕事を続けられているということは重々承知していても、それでもご相談者様・ご依頼者様には、「無理せず、お体を治すことを優先させましょう」とお伝えするようにしています。事故後に無理をしてしまい、それが原因で将来、思いっきり働けなくなっては元も子もありません。交通事故後はお体を治すのが一番です。そのためにも当事務所では適切なサポートをご提供して、治療に専念できる環境を作り上げるようにいたします。